「この子が好きなものを詰め込んだ英語絵本があったら、もっと楽しめるんじゃないか」——ある日、そんなことを思いました。
好きなテーマ、見慣れた風景、共感できる主人公。全部が揃った1冊を作れたら、英語がもっと身近になるはず。この記事では、AIを使って「この子のための英語絵本動画」を自作する方法を5つのステップで解説します。英語力もイラストのスキルもいりません。必要なのは「この子のために作ってみたい」という気持ちだけです。
「もっと楽しめる英語絵本」を親が作るという発想
息子たちが英語の絵本を楽しんでいる姿を見て思ったんです。「この子たちが好きなものを全部詰め込んだ絵本があったら、もっと夢中になるんじゃないか」と。
好きな動物、いつも遊んでいる公園、毎日のごはんの風景——子どものことを一番よく知っている親だからこそ、「この子にとって最高の1冊」のアイデアが浮かぶ。でも絵は描けないし、英語も完璧じゃない。そこでAIの出番です。
「この子のために作る」という動機に、教育理論の裏付けとAIの力が掛け合わさると、市販では手に入らないコンテンツが生まれます。
「うちの子、こういう絵本があったら絶対ハマるのに……」と思ったことはありませんか? ぜひコメントで教えてください。
ステップ1|「教えたい英語」をチャンクで決める
最初にやるのは、「どんな英語を覚えてほしいか」を決めることです。
幼児は文法を分析しません。「I want to eat!」のようなフレーズを、場面・感情・リズムとセットで丸ごと記憶します。こうしたフレーズのまとまりを「チャンク」と呼びます。
我が家の絵本では、1つのチャンクを7つの場面で合計20回前後繰り返す設計にしています。これはTPR(全身反応教授法)という教育理論に基づいた方法で、「ただAIで遊んだだけ」と「教育コンテンツ」の差は、まさにこの設計があるかどうかで決まります。
ちなみに、フォニックス(音と文字の対応)が英語学習の土台として大事なのは十分わかっています。そのうえで、チャンクでフレーズごと慣れ親しむことも「英語って楽しい!」と子どもが感じられる1つのやり方かなと思っていて、我が家はこの方式を選びました。どちらか一方ではなく、組み合わせていくのがいいと考えています。
ステップ2|7シーン構成で「絵だけで伝わる」物語をつくる
絵本づくりで最も大事にしているルールがあります。「音声を消して映像だけ見せた3歳児が、フレーズの意味を理解できること」。
我が家ではこれを「絵と言葉の黄金律」と呼んでいます。絵を見ただけで英語の意味がわかるように、場面・表情・小道具を徹底的に作り込みます。
7つのシーンにはそれぞれ役割があります。
- 1つ目(タイトル):子どもの注意を一気に引きつけるシーン
- 2〜6つ目(本編):物語の展開。気持ちの盛り上がりを段階的に高めていく
- 7つ目(エンディング):「きみならどうする?」と子どもに語りかけて終わる
場所は毎シーン変え、背景・小道具・ポーズも全て変えることで飽きさせません。
そしてもう1つのこだわりが、シーンの舞台を日本にしていることです。公園、商店街、縁側——子どもが普段の生活で見慣れた風景の中で英語が飛び出すから、「あ、この場面知ってる!」とイメージがぐっと湧きやすくなります。海外の絵本にはない、自作ならではの強みです。
ステップ3|「自分と同じだ!」と思えるキャラクターを作る
主人公は、子どもにとって物語への入り口です。「この子、自分みたい!」と感じられるキャラクターを設計しましょう。
我が家の絵本では、主人公は日本人の4〜5歳の男の子。青白ボーダーのTシャツにネイビーの短パンがトレードマークです。性格は「全力の子供」——やりたいことにブレーキをかけず、好奇心旺盛で、感情がまっすぐ顔に出る。
いつも同じ服装で登場するから、子どもは「あ、またあの子だ!」と安心して物語に入れます。親しみやすさと一貫性、どちらも大事にしています。
市販の英語絵本だと、主人公が欧米の子どもだったり、文化的な背景が違ったりして、日本の子どもが感情移入しにくいことがあります。自作なら、うちの子が共感できるキャラクターを最初から設計できる。これは大きなメリットです。
ステップ4|AIへの「絵の指示」を作り込む
キャラクターとシーン構成が決まったら、次はAIに絵を描いてもらいます。ここで最も大事なのが、指示の具体性です。
正直に言うと、「かわいい男の子が公園にいる」程度の指示では、AIにはまったく伝わりません。意図しないポーズや表情、まったく違う雰囲気の絵ができてしまいます。これは絵本動画の制作でも何度も痛感しました。
「こういう公園で、こういう時間帯の光で、こういう表情で、こういうポーズで立っている。周りにはこういう小道具がある」——ここまで具体的に言葉にして、はじめて「思い描いた通りの1枚」が生まれます。
目安として80語以上の詳しい指示を英語で書くのがコツです。英語が苦手でもAI翻訳を使えば問題ありません。逆に、キャラの服装や髪型はあらかじめ決めてあるので、毎回書く必要はないです。
「AIなら簡単に絵が作れる」というイメージがあるかもしれませんが、実際は指示の質がそのまま絵の質に直結します。ここは手を抜かないほうがいいです。
ステップ5|台本にOKを出したら、あとは全自動
親がやるのはたった1つ。AIが作った台本を読んで「OK」と送るだけです。
ここまでのステップ(チャンク選定・シーン構成・キャラ設計・絵の指示)をNotion AIで設計したら、あとはClaude Codeという別のAIに実装を任せます。「何を作るか」と「どう作るか」を分けることで、忙しい共働き家庭でも回せるワークフローにしています。
台本づくりから絵の生成、声の吹き込み、動画の組み立て、サムネイル画像の作成まで、8つのステップが自動で進みます。使っているツールはざっくり3つです。
- 絵を描くAI(Imagen 4)
- 声を読み上げるAI(Gemini TTS)
- それらを1本の動画にまとめる仕組み(ffmpeg)
ツールの名前は覚えなくて大丈夫です。大事なのは「AIにはそれぞれ得意分野がある」ということだけ。
AIが作った台本(7シーン分のセリフと場面の説明)がNotionに自動で書き出されるので、それを読んで確認します。気になる箇所があればその場で修正できます。OKを出したら、あとは絵・音声・動画まで全部自動で完成。
「AIに丸投げで品質は大丈夫?」と思うかもしれません。でも、各ステップで「絵は7枚ちゃんとできたか」「音声の長さはおかしくないか」「動画がきちんと再生できるか」を自動でチェックしています。問題があれば自動でやり直し、それでもダメなら人間に教えてくれる。適当にAIに投げっぱなしではありません。
仕組みを最初に作り込む手間はありますが、一度できれば何冊でも量産できます。「がんばらなくても回る仕組み」を作るのが、忙しい家庭の最適解だと思っています。
よくある質問
Q. 英語が苦手でも作れますか?
作れます。チャンクの選定やシーン構成はNotion AIと一緒に考えられますし、画像生成の指示もAI翻訳を使えば問題ありません。大事なのは「子どもに何を伝えたいか」を考えることです。
Q. どれくらいの時間がかかりますか?
仕組みができた状態なら、台本の確認に10〜15分ほど。あとは自動で完成するのを待つだけです。初回の仕組みづくりには数時間かかりますが、一度作ればそのあとは量産できます。
まとめ:ラボパパの結論
子どもに「ちょうどいい」英語絵本は、市販では見つかりません。だから親が作る——AIがあれば、英語力も絵のスキルもなくても、この子にぴったりの1冊が作れる時代です。
大切なのは「副業ノウハウ」ではなく、「この子のために作る」という気持ち。教育理論の裏付けとAIの仕組み化が掛け合わされば、家庭の中に自分だけの「教育インフラ」を作れます。
完璧じゃなくていい。まずは1冊、我が子のために作ってみませんか。
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