AI×日記で”もう1人の自分”ができた

AI×子育て

子どもたちを寝かしつけた後の22時過ぎ。リビングのデスクでNotionを開いて、AIにブログの骨子を頼んだ。

返ってきた文章を読んで、思わず声が出た。

「え、これ僕が書いたんじゃないよな…?」

自分が言いそうなフレーズ。自分が選びそうな切り口。思考がしっかり入っているのに、自分が書いたわけじゃない。この不思議な感覚。

これは、毎日つけていた日記をAIに読み込ませて「自分のクローン」を作った、実験記録だ。

ブログを書きたい。でも、時間がない。

共働き+育児の毎日は、とにかくギリギリだ。

登園→仕事→お迎え→夕飯→風呂→寝かしつけ。気づいたら22時。しかも寝かしつけで一緒に寝落ちするリスクが常にある。

その貴重な「自分の時間」でブログを書こうとしても、自分の考えを毎回ゼロから言語化するのがしんどい。書きたいことはあるのに、アウトプットまでたどり着けない。

日記データが手元にあるなら、それを使って「自分らしい文章」を生み出す仕組みが作れるんじゃないか。

Notionに毎日つけている日記が、ずっとそこにあった。

まず、AIに骨子を頼んでみた

最初のアプローチはシンプルだった。Notion AIにブログの骨子を作ってもらう。スタート地点として使えればいいと思った。

でも出てきたのは、自分の意見と全然違う内容だった。

「これ、言いたいことと全然違う…」

AIの文章は整っている。でも、そこに「僕」がいない。誰が書いても同じような、当たり障りのない一般論が並んでいるだけだった。

日記を食わせてみた。もっとダメだった。

次に試したのが、「日記の内容を読み込ませた上で出力させる」方法。Notionに蓄積した日記をAIに渡して、骨子を作らせた。

結果、これも全然ダメだった。

日記をそのまま渡すと、AIが直近の日記の内容に無理やり絡めて書こうとする。その日にあった出来事や感情をそのままブログに持ち込もうとして、全然言いたいことと違う方向に行ってしまう。

「思考パターン」も「価値観」も「口調のクセ」も伝わらない。出てくるのは「昨日の日記に引きずられた文章」だけだった。

「疑似自分」を作ればいいんじゃないか

2回失敗して、ようやく気づいた。

記事単位で日記を食わせるから、AIが直近の内容に引きずられる。だったら——

日記から「思考パターン・価値観・口調」を抽出して構造化し、「擬似ラボパパ」としてAIにインストールすればいい。

記事を書かせるんじゃなくて、「書く人」を先に作る。

この発想の転換が、すべてを変えた。

「これは毎日日記つけてデータベース作ってた自分にしかできない作戦だ」——正直、めちゃくちゃワクワクした。誰かのためじゃなく、純粋に自分が面白いからやった。

日記×AIの活用、みなさんはどんな使い方をしていますか?ぜひコメントで教えてください。

「自分を定義する」のが予想以上にしんどかった

「パーソナライズ仕様書」を作ろうと決めたはいいものの、「自分の価値観って何だ?」「思考のクセって?」と正面から向き合うのは予想以上にしんどかった。

そこで、日記を全部Notion AIに読み込ませて、自分の思考パターンや価値観を整理してもらった。自分で全部読み返すんじゃなくて、AIに分析させる。これで「自分の輪郭」がだんだん見えてきた。

さらに、日記だけじゃなく過去のデータもかき集めた。

  • ストレングスファインダーの結果
  • MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)のデータ
  • ChatGPTで自分の性格や人格について相談した履歴

「自分の輪郭がわかるデータ」を総動員する。これが突破口になった。

実際にやった4つのステップ

① Notion内の日記をそのまま読み込ませる

これが一番簡単だった。Notionに日記データがあるから、Notion AIにそのまま読み込ませるだけ。同じプラットフォーム内にデータがあるメリットを最大限活かせた。

② ストレングスファインダー・MBTIをアップロード

過去に受けたストレングスファインダーとMBTIの結果を、Notionにファイルとしてアップロード。PDFやスクショを貼るだけ。

③ ChatGPTに「僕という人間を定義して」と聞く

ここが一番のポイントだった。

ChatGPTに「僕という人間を定義して」と依頼し、以下の10項目のフレームワークを作って出力させた。

  1. 基本属性 —— 年齢・家族構成・働き方
  2. 価値観・人生哲学 —— 大切にしていること、信念、反価値観
  3. 育児・家族に関するスタンス —— こだわり、理想の家族像
  4. 仕事・キャリア観 —— 何を求めているか、AI・新技術への姿勢
  5. 思考・意思決定のクセ —— 直感派か論理派か、決断基準
  6. 感情・内面のパターン —— 幸せを感じるとき、ストレス対処法
  7. 趣味・興味・好奇心 —— 純粋に好きなこと、影響を受けたもの
  8. 文章・発信スタイル —— トーン、口癖、避けたい表現
  9. ブログ読者への意識 —— ペルソナ、持って帰ってほしいもの
  10. 「ラボパパらしさ」の言語化 —— 他との違い、自分にしか書けないこと

過去の相談内容を全部知っているChatGPTだからこそ、かなり精度の高い「自分の定義」が出てきた。長い間いろんな相談をしてきたAIが、「僕という人間」を一番よく知っていたというのは、ちょっと不思議な感覚だった。

④ 3つを統合 → パーソナライズ仕様書 → クローン完成

日記+性格診断+ChatGPT定義を「パーソナライズ仕様書」として構造化。Notion AIのカスタムエージェントのinstructionsに設定した。

これで、自分のクローンが完成した。

→ 関連記事:ChatGPTは子育てに使えるのか?

完成。AIが自分の「型」を掴んだ瞬間

完成したクローンに「ブログの骨子を書いて」と頼んでみた。

返ってきた文章を読んで、鳥肌が立った。

自分が言いそうなフレーズ。自分が選びそうな切り口。自分の思考がしっかり入っているのに、AIが書いている。

「相当クオリティ上がった!!!」

思わず日記にそう書いた。AIが自分の「型」を掴んだ瞬間だった。

使い道は主にブログ。Notion内でアイデアを整理したり、下書きを作成するときのアシスタントとして使っている。「自分の思考が入った文章を、自分に似たトーンで書いてくれる」——これが想像以上に快適だ。

ただ、これは「全部AIに任せる」という話じゃない。あくまで自分の思考をベースに、AIがアシストしてくれるという関係。最終的に「これでOK」と判断するのは自分だし、書きたいことの方向性を決めるのも自分。「自分に似たトーンで書くのを手伝ってくれるアシスタント」——それがクローンの位置づけだ。

AIは「自分を映す鏡」だった

クローンが書いた文章を読んでいて、意外な発見があった。

「あ、僕ってこういうこと考えてたんだ」

作った本人が、AIの出力に気づかされる。AIは「自分を映す鏡」になっていた。

しかも、この効果はブログだけに留まらなかった。

Notion AIの「パーソナライズ」機能にも「僕がどういう人間か」をインプットしたことで、普段のAIとのやりとり自体が変わった。自分の価値観や思考のクセを理解してくれているから、何を聞いても「自分に合った応答」が返ってくる。

日記を書いて自分を言語化したことが、AIとの付き合い方そのものを変えた。

よくある質問(FAQ)

Q. AIクローンを作るのにプログラミングは必要?

必要ありません。僕はNotionに蓄積した日記をNotion AIに読み込ませ、ストレングスファインダーやMBTIの結果をファイルアップロードし、ChatGPTで自己定義を出力しただけです。コードは一行も書いていません。

Q. 日記は何日分くらいあれば使える?

2〜3ヶ月分(60〜90日分)あると、思考の傾向がかなり明確に出ます。量より「何を考えたか」の質が大事。1日5分でも、その日の判断や感情を書いておくと、AIが拾いやすいデータになります。

Q. Notion以外のツールでもできる?

考え方自体は応用可能です。ただNotionは日記データとAI機能が同じプラットフォーム内にあるので、データの受け渡しが圧倒的にラクでした。ツールが分かれている場合はエクスポート→インポートの手間が増えるかなと。

まとめ:今日の5分の日記が、未来の自分を助ける

日記は「過去の自分」を保存するタイムカプセル。AIはそれを「今使える形」に蘇らせるツール。

2つが掛け合わさると、「もう1人の自分」が生まれる。

寝かしつけで寝落ちした翌朝、クローンが下書きを仕上げてくれていた。

忙しい毎日でも、5分の日記が未来の自分を助ける。今日書いた日記が、いつか自分の分身になるかもしれない。

そう思ったら、日記を書く時間が「投資」に変わった。

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