共働きで子どもを保育園に預ける毎日。「これで本当にいいのかな」と、ふとした瞬間に思うことはありませんか。僕もそうでした。だから、世界中の46の研究をまとめた大規模な分析論文を読んでみました。結論から言うと、共働きだからって子どもに悪影響があるわけじゃなかった。この記事では、論文が示した5つの発見と、僕たち家族が実践していることを紹介します。
「共働きって子どもにどう影響するの?」——ずっと気になっていた
共働き家庭のパパとして、この疑問はずっと頭にありました。
朝、保育園に送って、夫婦そろって出勤する。夕方のお迎えはギリギリ。平日は子どもと過ごす時間が限られている。「もっと一緒にいた方がいいのかな」「専業で家にいた方が子どもは安心するのかな」。そんなモヤモヤを抱えている人、きっと少なくないと思います。
僕も同じです。だから、感覚じゃなくてデータで知りたかった。
今回読んだのは、2024年に発表された大規模な研究まとめ論文(Kopp, Lindauer & Garthus-Niegel, 2024)。0〜7歳の子どもを対象に、母親の就労が子どもの心にどう影響するかを、世界中の46の研究を読み解き、さらに29の研究データを統計的にまとめて検証した、かなり大がかりな研究です。
加えて、父親の育児参加がどう影響するかを示したIm & Vanderweele(2018)も参照しています。
こんな経験ありませんか?「共働きだから子どもに申し訳ない」と感じたこと。ぜひコメントで教えてください。
論文が示した5つの意外な発見
この論文は、共働きに対する「なんとなくの不安」をデータで検証してくれています。
① 働いている家庭の方が、子どもの不安が少ない
これが一番驚いた発見です。
働いている母親の子どもは、働いていない母親の子どもと比べて、不安やふさぎ込みといった心の問題が約20%少ない。こうした心の問題を広くまとめて見ても13%少ないという結果でした。
背景にあるのは、経済的な安定と、親自身の精神的な充実です。親が社会とつながって充実していることが、子どもの安心感にもつながっている可能性がある、と論文は指摘しています。
「共働きって子どもにどう影響するんだろう」とずっと気になっていた自分にとって、これは意外な発見でした。
② フルタイムが悪いわけじゃない——問題は「環境」
フルタイムで働いている場合、かんしゃくや攻撃性といった「行動面の問題」がわずかに増えるというデータもあります(約12%増加)。ただし、統計的にはかなり小さい差です。
しかも、このデータは国や制度によって大きく変わります。英国など育休制度が充実した国では、むしろフルタイム就労=行動問題の減少という結果も出ている。
つまり、「フルタイムが悪い」んじゃなくて、サポート体制や環境の違いが結果を左右している。日本は制度が追いついていない部分もありますが、家族や周りのサポートで環境は変えられます。「仕組みで回す」という発想は、ここでも同じかなと思います。
③ しっかり働き続けることが、子どもの安定につながる
安定して働き続けている家庭では、子どもの行動面の問題が統計的に明らかに少なく、思いやりや協調性といった「人とうまくやっていく力」が伸びていることがわかりました。
短期間の離職・復帰を繰り返すより、腰を据えて働き続ける方が子どもにとってもプラス。つまり、お母さんが会社にしっかり勤めてキャリアを続けること自体が、子どもにいい影響を与えている。
「働くのは申し訳ない」じゃなくて、「働き続けることが子どものためにもなっている」。この視点は、共働きの背中を押してくれるデータだと感じました。
④ 産後1年は、できるなら家族で時間をつくりたい
一方で、産後1年以内の早期復職は外在化行動問題の増加と関連しているという明確なデータもあります。
ただ、これは「母親が休むべき」という話ではありません。論文は、父親の育休取得も含めた家族全体での対応を提言しています。夫婦で、あるいは祖父母やサポートの力も借りながら、赤ちゃんとの時間をどう確保するか。産後の時間はかけがえがないからこそ、使える制度は夫婦で使い切る方がいいと思います。
⑤ 家族みんなが「やりたいことも、子どもとの時間も」手に入れる
Im & Vanderweele(2018)は、父親の育児参加が高い家庭では、母親の就労がむしろ子どもにプラスに働くことを示しています。夫婦で一緒に子育てを担うことが、子どもの行動の安定に直接つながるというデータもあります。
これが一番伝えたいことです。共働きって、誰かが我慢する話じゃない。お父さんもお母さんも、自分の仕事ややりたいことに打ち込める。その上で、子どもとの時間もしっかり作る。それが家族全員の幸せの最大化だと思っています。
夫婦で協力して、お互いがやりたいことをやる。その姿を子どもに見せること自体が、最高の教育なんじゃないかなと。
じゃあ、うちの家族はどうしてる?(実践編)
① 夫婦会議で「やりたいこと」を見える化する
月1回の夫婦会議で、仕事・学び・趣味を棚卸ししています。お互いが何に熱中したいかを知ることが、チーム運営の出発点。「忙しいから仕方ない」で終わらせず、時間の使い方をデザインする。これだけで、夫婦間のすれ違いがかなり減りました。
② 家事は仕組みで回す。完璧を目指さない
食洗機、ロボット掃除機、ミールキット。祖父母やシッターの力も借りています。家事を減らした分を「家族の時間」に投下する。「手を抜く」じゃなくて「仕組みで解決する」。この発想の転換が、共働き生活を回す鍵だと実感しています。
③ 子どもとの時間は、量より密度
平日は短くても、寝る前の絵本、休日のお出かけや料理に全力を注いでいます。一緒に楽しむことが最優先。量で勝負できないからこそ、「今この瞬間」に集中する。子どもは「一緒に過ごした時間の長さ」より「一緒に楽しんだ記憶」を覚えているんじゃないかなと思います。
共働き生活の他の記事も参考にしてみてください。
この論文が教えてくれないこと
データに救われた部分は大きいですが、注意点もあります。
この論文は欧米中心の研究です。日本の保育環境・労働文化・祖父母サポート体制とは前提が異なる部分があります。また、父親の就労パターン(在宅勤務やフレックスの影響など)は十分にカバーされていません。多くの研究をまとめて分析するという手法の性質上、研究ごとに調べ方や対象の子どもの年齢が違うという限界もあります。
だからこそ、「論文がこう言ってるから正解」じゃない。自分たちの家族に合った形を探すことが大事です。データは「安心材料」であって「答え」じゃない。そう思っています。
よくある質問(FAQ)
- Q. 共働きだと子どもの情緒は不安定になりますか?
大規模な研究分析の結果、むしろ働いている母親の子どもは不安やふさぎ込みが約20%少ないというデータが出ています。経済的な安定や親自身の充実が、子どもの安心感につながっている可能性があります。ただし、サポート体制や家族の環境によって結果は変わります。
- Q. フルタイムとパートタイム、どちらが子どもにいいですか?
フルタイムの場合にかんしゃくなど行動面の問題がわずかに増えるデータはありますが、統計的には小さい差(約12%)で、国や制度によって結果が大きく異なります。大事なのは「フルタイムかパートか」ではなく、サポート体制が整っているかどうかです。
- Q. 共働き家庭で子どもとの時間を確保するコツは?
「量より密度」がポイントです。平日は短くても寝る前の絵本や会話に集中し、休日は体験型の遊びに全力を注ぐ。また、夫婦会議で時間の使い方を「デザイン」することで、家族の時間を意図的に作り出すことができます。
まとめ:共働きだからって、悪いわけじゃない
世界中の46の研究をまとめた大規模分析が示したのは、共働きそのものが子どもに悪影響を与えるわけじゃないということ。
むしろ、経済的安定や親の充実が子どもにプラスに働く面がある。大事なのは「働くかどうか」じゃなくて、「家族でどう支え合うか」。
完璧じゃなくていい。仕組みで回す、チームで育てる。家族みんながやりたいことをやりながら、子どもとの時間もしっかり作る。それが、僕たち共働き家庭の「幸せの最大化」なんだと思います。
同じように悩んでいるパパママへ——データを見たら、少し安心できるかもしれません。一緒に試行錯誤していきましょう。
👉 共働き生活カテゴリの他の記事もチェックしてみてください。


コメント