子供の英語教育①(世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方)

暮らし

わが家の英語事情

わが家は夫婦ともに留学経験もない普通の日本人です。

お互い仕事で英語を使うことはあれど、流暢というわけでは全くなく、むしろ周りの英ペラな人たちを羨ましく思っているくらいのレベルです。

夫の私は都内の中高大学を卒業後に会社に入り、数年経って初めて海外関連の仕事を担当することになり、そこで気がつきました。

「全然英語喋れない。取引先の韓国人やタイ人、ベトナム人が流暢に英語を話しているのに。これまで真面目に勉強してきたはずなのに・・・。」と。

少なくとも私が通っていた学校では英語は文法や単語、熟語をひたすら覚えるだけの暗記科目であったと、それだけでは英語はしゃべれるようにはならないのだ、とその時痛感したのでした。

一方で、世界がグローバル化し、日本は少子高齢化や経済縮小といった問題を抱える中で、自分の子供の時代には今以上に英語が必要になるだろうとも感じ、子供には将来英語で困らないように英語教育をしてあげたいと、子供が生まれる前から夫婦で話し合っていました。

しかし、いざ子供が産まれてみると、どのように英語教育をしていけば良いのかわからず、高い授業料の英語のクラスに通わせることもなく、気休めにYoutubeやNetflixで英語の動画を子供に見せるくらいにことしかせずに1年以上が過ぎてしまいました。

そして、今回、「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」という本を読んでみましたので、自身への備忘も兼ねて記事を書いてみました。

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日本における英語の必要性

20年後、日本では「英語格差=収入格差」になっている

第1章

本書では、過去20年間で急速に英語力を向上させた韓国を例に英語の必要性を説明しています。

韓国は1997年のアジア通貨危機を機に、グローバル化への打ち手として英語教育に力を入れ始めました。

しかし、その結果、塾や留学といったお金のかかる英語教育に力を注げる富裕層とそれ以外の間で英語格差が生まれ、それに伴い学歴格差、更には収入格差が拡大してしまったようです。

これは韓国に限った話ではなく、近い将来、というよりもすでに日本でも現実になっているように感じます。

やはり富裕層は幼少期から子供をインターナショナルスクールや英語塾にお金をかけて通わせ、その子供は当然に次の富裕層へと育っていく。

しかしながら、本書の著者である船津徹さんは富裕層でなくとも自宅で、本やYoutubeなどを活用することで、時間をかけて子供の英語力を日本トップクラスまで育てることは可能であると言い、その方法を本書に漏れなく記載しています。

3つの目標

本書で著者が掲げる英語学習の目標は次の3つです。

  • CEFR B2レベル達成
  • リーディング力の獲得
  • 8〜10年の学習期間

1つずつ見ていきましょう。

CEFR B2レベル達成

CEFR B2クラス達成という指標はイメージがつきませんが、わかりやすくいえば英検準1級に合格するレベルのようです。

高校時代までにこのCEFR B2レベルを達成できれば、日本では英語でトップクラスになります。

この達成方法として著者は、①高校時代に1年間留学に行く、もしくは②小学校のうちにリーディング力を獲得する(留学に行く必要はない)の2つを挙げており、富裕層ではない我々が実践しやすい②の方法について本書では記載されています。

日本で「CEFR B2レベル」を達成するには、英語の本をスラスラと読み、理解できる力、すなわち「英語のリーディング力」を獲得する意外に有効な方法が見当たりません

第4章

リーディング力の獲得

上記の通り、本書の肝はこの「リーディング力の獲得」となります。

具体的な学習方法は次でまとめています。

8〜10年の学習期間

本書で提唱するやり方は、英語の本が読めるようになるまで3年、更にそこから毎日30分の読書を5年、合計で8年間かかるものです。

8年と聞いて「うっ」となるのは皆さん同じだと思いますが、1年間英語漬けの環境に留学する代わりに日本で英語を身につける為にはそんなに簡単にいくわけありませんね。

(個人的には、地道にコツコツ、定期積立インデックス投資のような印象を受けました。時間はかかりますが、地道にコツコツ、それが1番の近道なのはどの分野でもそうなのかも知れません)

自宅学習で英語力育成

それでは、具体的にリーディング力を獲得するためのやり方について簡単にまとめてみたいと思います。

ステップ0 フォネミック・アウェアネス

4〜5歳未満の乳幼児は英語教育をスタートする場合、このステップからになります。

乳幼児期は英語のリズム感や音感を身につける最適期であり、この時期に英語学習をスタートすることで、正確な発音、語彙力、表現力、リスニング力を(楽に)身につけられます。

やることは、英語の子供の歌をかけ流しておくだけです。

小音量でBGM的に。同じプレイリストを繰り返し。毎日1〜2時間。流している間に会話していてOK。

これなら遊びながら、お世話をしながら、十分できそうです。

また、直接的に英語学習ではありませんが、日本語の絵本の読み聞かせを毎日やることが、リーディング力の獲得に必須な読書力を伸ばしますので、こちらもやっていきたいところです。

英語の子供の歌のかけ流しと、日本語の絵本の読み聞かせをまずは継続していきたいと思います。

尚、YoutubeやNetflixなどの動画は乳幼児期は1日1時間が目安とのことで、テレビの見せすぎには要注意です。

ステップ1 フォニックス

4〜5歳以降は、ステップ1のフォニックスに移行します。

フォニックスとは、日本語の「かな五十音」に該当するもので、「A=ア」、「B=ブッ」、「C=クッ」とアルファベット26文字の「音」を習得するものです。

本書で目指す高度なリーディング力を身につけるためには、英語の本がスラスラと流暢に読め、読んだ内容が一度で理解できるようになる必要があります。

そのためには、「英語を正しく読む技術=フォニックス」から順序立てて学んでいくことが必要です。

フォニックスには「44種の音」と「120通りの綴りパターン」があり、これらを覚えていくのですが、子供が嫌がらずにこれを続けて行くために幾つかの方法が推奨されています。

  • 目の高さにアルファベットチャートを貼る。
  • アルファベットカードで遊ぶ。
  • Youtubeやアプリで学ぶ。

要するに、「勉強!」と子供を身構えさせてしまわないように、日頃から生活の一部に馴染ませ、そして楽しんで習得させていくことが重要なのだということです。

ステップ2 サイトワーズ

フォニックスでアルファベット26文字の「音」を一通り覚えたら、ステップ2の「サイトワーズ」学習に取り組みます。

サイトワーズは日本語の「漢字」に該当するもので、読書スピードを上げるためには欠かせない要素となります。

サイトワーズ学習のポイントは「正しく読める」ことであり、意味を覚えることよりも「正しく読めること」を優先します。

こちらも丸暗記が原則であり、子供が嫌にならないようにフォニックス同様に以下が推奨されています。

  • サイトワーズ絵本
  • ゲームやアプリ
  • Youtube

これも子供と楽しく取り組めることを大切にしていくことが大事そうです。

ステップ3 リーディングフルエンシー

サイトワーズで頻出単語が読めるようになると、英語の本が読めるようになり、ついに本格的なリーディング学習「リーディングフルエンシー」を開始します。

「リーディングフルエンシー」とは、「速いスピードで、流暢に、英語の本が読める状態」です。

「理解」よりも「流暢に読める」ことが優先であり、簡単で短い本の多読により、子供の達成感、成功体験を積み重ねていくことがキーになります。

題材とする本は、年齢に応じて以下のステージに分けられます。

  1. ピクチャーブックス(対象年齢:0〜6歳)
  2. アーリー・リーダーズ(対象年齢:3、4歳〜10歳)
  3. リーダーズ(対象年齢:4、5歳〜小学生)
  4. チャプター・ブック(対象年齢:小学生〜大人)

ポイントとなるのは、「音読」をすること、各ステージを100冊程度することです。

これを続けることにより、最終的には原書でハリーポッターが読めるようになり、目標としていたCEFR B2レベルを達成することができます。

感じたこと

本書を読んで、素直に良いと感じ、できる限りこの本の内容を生活に取り入れてみようと感じました。

現在、息子は1歳半なので、当面はステップ0のフォネミック・アウェアネスとして、英語の歌のかけ流しと、日本語の絵本の読み聞かせを毎日することを目標に取り組んでみようと思います。

ここ最近は共働きの忙しさを言い訳に、日本語の絵本の読み聞かせをサボってしまっていたので、これを機に改めて読み聞かせを毎日のルーティーンにしていきたいです。

金銭的な負担という意味でも、本書で推奨されている学習方法は時間はかかるものの、絵本やYoutubeといった身近なもので実践できるため、かなり出費は抑えられるなと感じました(高校の1年間、英語圏に留学することでかかるお金は数百万円にもなります)。

また、息子がもう少し大きく慣れば、サマーキャンプに行かせてみたり、留学生のホストファミリーをやってみたり、積極的に国際交流をしてみたいなとも感じています。

グローバル化する世の中を強く生き抜く子供に育ってもらうべく、これからも色々と教育について勉強していきたいと思います。

子供の英語教育の本を読むのは初めてでしたが、非常に面白かったので気になる方は是非読んでみてください。

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少しでも参考になれば幸いです。

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